ロシアの不安要因
今日ロシアは、ソビエト社会主義共和国連邦が崩壊し、体制移行国家として多くの根本的な問題を抱えている。そのいくつかを挙げると、エネルギー産業依存経済による早急な「産業構造改革」の必要性。他民族に依る貧富の差から起こる「社会の不安」、広大な面積での地域間の格差(都市部への集中等)による「地方の不満」、社会不安や低生産性による「社会産業インフラの老朽化」、権力の過剰な集中による「強権政治」、社会の閉塞化による「官僚政治」「汚職問題」、マフィア・経済マフィアによる治安問題・社会コスト増大、「チェチェン問題」による国民のテロ事件への脅威・社会不安、日本との平和条約未締結である「北方領土問題」が挙げられる。
ソ連崩壊の最大の後継者であるロシアは、1990年代を通して、ソ連の「負の遺産」を処理しながら、自らの新しい政治・経済・社会システムをも建設し直すという、人類史上前例のない難題と向き合うことになった。